ハーブは一般的に、体に良いとされています。血行促進、リラックス・鎮静効果、デトックス効果、虫よけetc。その良さを活かして、近年ではアロマテラピーやマッサージを受ける方も多くなってきました。しかし、ハーブは良いことばかりではありません。リスクをきちんと理解し、正しい方法で使用しないと大変なことになります。今回は妊婦さんに焦点を当てて、妊婦さんが使用しても大丈夫なハーブ、危険なハーブを紹介していきたいと思います。
ネットの情報を鵜呑みにしないで
この記事を書くにあたって様々なハーブを調べましたが、記事によっては妊婦さんでも使用可となっているものが使用不可になっており、不確かな情報が比較的多いなと感じていました。ですので、あくまでも参考程度に。
不安な方は、医師に相談して使用することを強く勧めます。というより、できるだけ妊婦さんはハーブを使用する前に医師と相談してください。それほど、ハーブとは強い作用を持つのです。しかし、その作用をを味方につけると、悪阻の軽減や精神の安定につながるので、一概に使用を控えろとも言えません。今回のこの記事では、一般的に妊婦さんは使用を控えた方が良いとされているハーブとその理由、そして妊婦さんでも安心して使えるハーブとその効果について紹介します。
妊婦さんが使用に気を付けるハーブ
一括りに妊婦さんに良くないハーブといっても、妊娠の週によっても変わります。妊娠初期から中期にかけて使用が禁止されているハーブでも、妊娠後期から臨月近い妊婦さんにとっては嬉しい効果をもたらしてくれるハーブもあるため、今回は表を使って、どの時期にどのハーブに気を付けるべきなのかを一目でわかるようにしていきたいと思います。
ハーブ | 使用可能期間 | 使用不可期間 | 使用不可の理由 |
セージ | / | 妊娠期間は 使用を控える | 子宮を刺激する 作用がある |
ミント | / | 妊娠期間は極力 使用を控える | 多量に摂取すると子宮収縮を引き起こす |
ラズベリーリーフ | 妊娠後期 | 妊娠初期から 中期 | 子宮を刺激する 作用がある。 妊娠後期で使用 されることもある。 |
フェンネル | / | 妊娠期間は 使用を控える | 下痢や子宮収縮を 引き起こす |
エキナセア | / | 妊娠期間は 使用を控える | 免疫系を刺激 する可能性 |
ブラック コホシュ | / | 妊娠期間は 使用を控える | 子宮収縮を 引き起こす可能性 |
ローズマリー | / | 妊娠期間は 使用を控える | 子宮収縮を 引き起こす可能性 |
カモミール | / | 妊娠期間は 使用を控える | 流産を引き起こす 可能性。 特に精油には注意が 必要 |
ジュニパーベリー | / | 妊娠期間は 使用を控える | 子宮収縮を引き起こし、早産を招く可能性 |
他にも、妊娠期間中に避けるべきハーブはあります。繰り返しにはなりますが、使用をする前には必ず医師の確認と指示を聞いてからにしてください。また、授乳中に避けるべきハーブもあります。それは、上記のハーブに加えてパセリがあります。パセリは大量に摂取すると授乳中の乳汁分泌を減少させることがあるため、注意が必要です。
妊婦さんでも楽しめるハーブ
妊婦さんでも、ハーブを楽しみたいと思う方もいらっしゃると思います。でので、妊娠中でも比較的安全に使用できるとされているハーブの一覧と使用できる量、効果、気を付けることなどを表にしたいと思います。ここでいう『適量』は、一日あたり1~2g程度を指しています。
ハーブ | 使用可能量 | 効果 | 気を付ける事等 |
ジンジャー | 適量 | 妊娠初期の 悪阻軽減 | 過剰摂取を しない |
ラズベリーリーフ | 医師に相談 | 子宮を調整し 出産準備を サポートする | 妊娠後期に使用する 場合は問題ないが 妊娠初期は使用を 避ける |
レモンバーム | 適量 | 不安やストレスを和らげリラックスさせる 効果 | 過剰摂取を しない |
オーツ | 医師に相談 | 栄養補助や ストレス軽減 | オートミールなどとして食べることが一般的 |
ネトル | 医師に相談 | 鉄分やビタミンCカルシウムの補充 | 特に妊娠後期の栄養 補助として有用 |
アシュワガンダ | 医師に相談 | ストレス緩和や エネルギーの増加 | 妊娠初期には使用を 避ける。 必ず使用前に医師に 相談する |
ラベンダー | 適量 | リラックス効果や睡眠促進効果 | 過剰な使用は 控える |
シナモン | 少量 | 消化促進や 血糖値の安定 | 過剰摂取は 控える |
表以外のハーブで、妊婦さんでも使用可能なハーブもいくつかありますが、確実なのはやはり医師に相談する、もしくはハーブの専門店で店員さんに聞いてみるのも一つの手かもしれません。ハーブを正しい量で、方法で、楽しく使用することで、妊娠期間でも悪阻の軽減やリラックス効果を得られることができます。ですが、不確かな情報を鵜呑みにして使用量を間違えてしまうと、母体にも胎児にも悪影響が出てしまうため、気を付けてください。
いかがでしたでしょうか。このほかにも、ハーブティーとして使用することは出来るが精油(エッセンシャルオイル)になると濃度が高いため、使用が禁止なハーブもあります。ハーブは、使い方次第では毒にも薬にもなる強い作用をもつ植物です。昔はその作用を利用して堕胎剤にする者もいるほど。しかし、そのようなハーブばかりではありません。悪阻軽減や精神安定につながるハーブもたくさんあります。ですので、全てのハーブが妊婦さんに危険というわけではないことも、知っていただけると嬉しいです。最後にもう一度繰り返しますが、妊娠期間でも安全に使用できるとされているハーブであっても、必ず一度は医師に相談してから使用してください。
素敵なマタニティライフになることを、心から祈っています。
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